asiyutaの日記

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リードタイム短縮に取り組む際のおすすめ本 9選

どうもasiyutaです。

 

今日は、リードタイム短縮に取り組む際のおすすめ本をご紹介したいと思います。

リードタイムの短縮は、顧客満足度を高め、競争優位を築くため、重要な経営課題の1つです。近年、アマゾンのお急ぎ便のように「すぐ届く」というのが消費者感覚としても当たり前になってきており、ますます重要度は上がっているのかなと思います。

少し製造現場寄りの本が多いですが、私が読んだ中で、リードタイム短縮に関係するおすすめ本をご紹介させていただきます。これから検討される方の参考になれば幸いです。

 

★★

「リードタイム短縮」をテーマに書かれた本

本のタイトルで「リードタイム短縮」と題している本は意外と少ないですが、題すだけあってリードタイム短縮に関する方法論が網羅的にまとまっておりました。取り組むにあたってまず読まれて全体像を把握されてはいかがでしょうか。

 

1.リードタイム短縮のすすめ方 / 福田拓生

2001年に発売されたかなり古い本なのですが、日本能率協会が出しているだけあって体系的にリードタイム短縮の方法論がまとめられておりました。左右見開きで左に解説、右に図解で要点がまとまっている点も読みやすくてよいかと思います。製造寄りの話が多いですが、サプライチェーンマネジメントにも触れられており、全体像を俯瞰するのにもよいかと思います。

 

2.図解 製造リードタイム短縮の上手な進め方 / 五十嵐瞭

「製造」リードタイム短縮についてまとめられた本。特に、製造リードタイムの大部分が待ち時間で占められており、待ち時間を「工程待ち」と「ロット待ち」に分けて削減を考える、という考え方が紹介されており目から鱗でした。

 

図解 製造リードタイム短縮の上手な進め方 (DO BOOKS)

図解 製造リードタイム短縮の上手な進め方 (DO BOOKS)

  • 作者:五十嵐 瞭
  • 発売日: 2012/11/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

TOCからリードタイム短縮を図る

ザ・ゴールで有名なTOC(制約理論)ですが、ボトルネック解消により在庫削減だけでなく清流化がなされリードタイム短縮にも効果があります。

 

3.ザ・ゴール コミック版 / エリヤフ・ゴールドラット

ザ・ゴールのコミック版。完成度がめちゃめちゃ高く、書籍版のエッセンスはこれを読めば概ね理解できるのではないかと思います。余裕がある方は、原著「ザ・ゴール」も読まれることをお勧めしますが、漫画版だけでも十分と感じます。

 

4.在庫ゼロ リードタイム半減 TOCプロジェクト 

TOCを実際の現場に導入したプロジェクトを紹介した本。TOC導入現場の生の状況を知れる貴重な一冊かと思います。

 

トヨタ生産方式によりリードタイム短縮を図る

トヨタ生産方式も、リードタイム短縮に密接に関連した技術かと思います。工程待ち・ロット待ち解消の具体的解決策がかんばん方式と言ってもいいのではないかと思います。

5.トヨタ生産方式 / 大野耐一 

トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一氏が書いた一冊。どういう背景のもと、何を考え、トヨタ生産方式を生み出したのか、そしてどう仕組みを構築し、現場で実践していったのかがまとめられており、一番根幹となる思想を理解できるかと思います。

 

トヨタ生産方式

トヨタ生産方式

 

 

 

IEからリードタイム短縮を図る

実際の製造現場のリードタイム短縮は、地道な改善活動の積み重ねでしか実現できないと思います。その改善活動の方法論であるIEも把握されることをお勧めします。

 

6.よくわかる「IE七つ道具」の本 / 藤井春雄

IEの方法論がめちゃくちゃ分かりやすくまとめられた一冊。左右見開きで左に解説、右に図解が乗っており、解説で理論を理解し、図解でイメージをつかむことで、本書を参考にしながら実践しやすいのではないかと思います。

 

 7.IEの基礎 / 藤田彰久

IE関係の古典的な1冊。初版が1978年で、私が購入した本が2013年の第32刷発行なので、いかに読み続けられているかが分かるかと思います。(IEは古い学問で、昔にある程度学問体系は完成しているのだと思うので、出版年が古い本書でもご心配はないと思います)

IEに関する方法論が体系的に紹介されており、図表も充実しており、非常におすすめです。エッセンスは6のよくわかるシリーズで把握し、こちらを参照しつつ理解を深めるとよいのかなと思います。

IEの基礎

IEの基礎

  • 作者:藤田 彰久
  • 発売日: 1997/06/01
  • メディア: 単行本
 

 

サプライチェーンマネジメント(SCM)からリードタイム短縮を図る

ここまでは製造現場での短縮方法を中心にご紹介しておりましたが、製造後に在庫を持って顧客リードタイムをいかに短縮するかは、SCMの考え方が必要になる部分かと思います。過去記事の中からおすすめの2冊をご紹介します。

asiyutav2.hatenablog.com

 

 8.この1冊ですべてわかる SCMの基本 / 石川和幸 

 サプライチェーンマネジメントの方法論を体系立てて知ることができる1冊。

この1冊ですべてわかる SCMの基本

この1冊ですべてわかる SCMの基本

  • 作者:石川 和幸
  • 発売日: 2017/11/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 9.在庫マネジメントの基本 / 石川和幸

8の本でサプライチェーンマネジメントの考え方を学び、こちらの本で実際に在庫マネジメントによる実践方法を学ぶという関係性の1冊。こちらも体系立ててエッセンスを学ぶことができます。

在庫マネジメントの基本

在庫マネジメントの基本

  • 作者:石川 和幸
  • 発売日: 2014/03/20
  • メディア: 単行本
 

 

★★

以上、私が読んだ中でのおすすめ本をご紹介させていただきました。

個人的に、「ITを駆使したリードタイム短縮の観点が不足しているな…」とまとめていて感じましたので、また機会があれば追記したいと思います。(IT周りは、応用情報技術者試験のテキストとか、実際のプログラミングとかの学習に寄っており、あまり活用側の書籍を読めていないので、ご紹介できない…)

 

ではまた。